お墓の販売で他の石材店と競合になったときに何で差別化しますか?
今の世の中、着物を着る人の数はごくほんのわずかです。
でも、今でも呉服屋さんはちゃんと存在します。
ただ、需要に合った数しかお店がないだけです。
対してお墓の場合はどうでしょうか?
お墓を建てる人が少なくなったのに、石材店の数はさほど減っていないですよね。
そうなると、必然的に競合が起こるわけです。
ましてや、お墓は着物と違って一つしか要りませんから。
そんな状況下であっても競合に勝たねばなりません。
それも、値段勝負ではなしに・・・
これは、石材店を営む誰しもが思うことです。
そんな悩みを解決できるのは他社との違いを明確にすること以外に方法はありません。
他社との差別化で、並み居る強豪(競合)をバッタバッタとなぎ倒してみたいと思いませんか。
では、これから具体的な方法をお話しいたしますが、今でもお寺さんからの紹介等で競合とは無縁という方は、これ以上読み進めていただく必要はないかと思います。
目次
なぜ、他社との差別化が必要なのか?
「お墓を販売するのに昔は競合なんてなかった」
こんな声が聞こえてきそうですが確かにそのとおりです。
でも、情報化社会の現在ではそう簡単にはいきません。
今や、消費者は一つのモノを買うのにきちんと比較をする時代ですからね。
A社とB社のお墓はどこがどう違うのだろうか?
消費者の観点から見て明確な違いがなければ、安い方で良しとなるわけです。
これが値引き競争の激化になっている要因なのです。
それを打破するためには、他社との差別化が不可欠になってきます。
それも圧倒的な差別化が必要です。
では、どのような差別化があるのかを一つひとつ見ていきましょう。
石質や加工・施工技術で差別化
やっぱり石屋である以上、素材である石の良さや加工・施工で勝負したいものです。
しかし、今や市場に流通している8割以上の墓石が中国加工製品であり、ほとんどの石材店が石材商社に依存している以上、石や加工の良さを消費者に伝えるには少々無理がありそうです。
そうなると、当社第一石材のように石材加工工場を選定し、自らが中国に検品に出向くしか方法がありません。
かなりの手間と経費が掛かることを惜しまなければ十分差別化につながります。
また、国産墓石の場合は、国内加工製品で太刀打ちするという方法もありますが、中国加工製品との価格差をいかにして消費者に納得してもらうかがカギとなります。
施工に関しては、建築レベルの工法を用いている石材店もありますが、これも差別化には効果的かと思います。
しかし、良いモノをつくろうとすると、おのずからコストが掛かります。
つまり、低価格で販売できないということです。
その部分を、消費者にどう理解してもらうかが難しいところです。
消費者には、どれも同じようにしか見えないのなら、結局は他社との競合になりかねません。
デザインで差別化
かつては特別な存在であったデザイン墓石も、今や当たり前の時代になりました。
その要因は流通経路にあります。
デザイン墓石というものが最初に世に出た平成の初めころは、石材店が自らデザインや設計をするしか方法がありませんでした。
しかし、現在では、多くの石材商社が石材店向けにデザイン墓石を提供しています。
それゆえ、どこの石材店でも簡単にデザイン墓石が提供できるようになりました。
逆に言うと、単に「デザイン墓石」というだけでは、今の時代では差別化にはなりません。
やはり、墓石本体・外柵・付属品に至るまでのトータル的なバランスでデザインを考える必要があります。
それに加え、
- 使用する石種とデザインとが合っているか
- 文字の書体にもデザイン性が施されているか
- 花柄などの彫刻模様のセンスとレイアウト
- 機能性にも優れているか
など、他社との差別化をはかるためには様々な要素が重要になってきます。
これらをある程度クリアできるのがデザイナーズブランド墓石と呼ばれるものです。
代表的なものでは、「casa memoria(カーサメモリア)」や「ITSUKI」があります。
これらは、いずれもプロのデザイナーが墓石から外柵までをトータル的にコーディネートしたものだけに、デザイン性にも極めて優れています。
また、文字や模様のバリエーションも数多く用意されていますので、本当におしゃれなお墓が欲しいという方には打って付けです。
ただし、デザインを使用するには、加盟店契約とわずかですが月々の定額費用が必要です。
でも、ほんのわずかの費用で競合に勝てるなら安いもんだと思いませんか。
他社にはないアイテムによる差別化
ここまで、いくつかの差別化について紹介してきましたが、他社との競合に勝つためには、他社にはないアイテムを持つことが最も手っ取り早い方法です。
よその石材店にはなくて自社にはある。
そして、それが消費者にとって欲しいものであれば、あなたのお店でお墓を買うしか仕方ないのですから。
ちなみに、先ほどご紹介したデザイナーズブランド墓石の「casa memoria(カーサメモリア)」も一都道府県2社限定で、兵庫県下では当社が独占契約を交わしておりますので、当社でしか提供できないデザイン墓石となります。
では、ここからは当社が採用しております、いくつかの差別化アイテムをノウハウ別にご紹介いたします。
お墓の地震対策
今の時代、お墓に地震対策を施すのが当然と思っておりましたが、なんと未だにモルタル施工だけの石材店もあるようです。
いつどこで地震が起こっても不思議ではない火山国日本においては、お墓の地震対策は不可欠と言ってもいいでしょう。
近年では、様々な種類の地震対策アイテムが販売されていますので、いずれかは採用しておくべきです。
ちなみに、当社では「安震はかもり®」を採用しております。
お墓の地震対策については、他社との競合に勝つためというよりも、負けないための最低必要限のアイテムと考えておくべきです。
墓じまい
お墓を建てるどころか「墓じまい」でも競合の時代です。
むしろ、墓じまいの方が圧倒的に価格優先で決められてしまいます。
そんなときに差別化として効果的なのが「お墓のみとり®」です。
「お墓のみとり®」とは、神奈川県の大橋石材店様が主宰する墓じまいの生前予約サービスです。
石材店が死後一定期間お墓を維持管理し、満了後お墓じまいまでを請け負います。
大切に守られてきた先祖代々のお墓が、いずれ自分の代で絶えることになるが、今すぐではなく少しでもそのお墓の中で一緒にすごすことはできないものか、という希望を叶えるために開発されたシステムです。
当然、単に墓じまいの施工業務を請け負うというだけではなく、お客様の気持ちに寄り添ったサービスという点では差別化になりうるでしょう。
こちらも加盟店契約と定額費用が必要で、各地域ごとの加盟店数に限りがあります。
お墓の構造
次にご紹介するのは、お墓の構造としての差別化アイテムです。
いわゆる、墓石の構造自体に違いを持たせ他社と差別化するというものです。
これらは見た目が全く違うので、システム的なアイテムよりは一目瞭然で消費者に違いを訴求できるという利点があります。
では、お墓の構造に関する差別化アイテムを二つご紹介いたします。
「遺恩(いおん)®」外柵
まずは、千葉県の河野石材店様が開発した特許構造の外柵「遺恩(いおん)」です。
外柵入り口の門柱のところに燈明立を組み込んだ特殊構造です。
燈明とは、神や仏に供える火のことを指します。
つまり、ご先祖様に手向けるあかりであり、仏教の考えでの燈明は「闇を照らす智慧の光」です。
供養の中でも、とても大切なものだと考えられています。
お釈迦様は、「自分を灯明とし、頼りとし、他人を頼らず、法を灯明とし、拠り所として、他の拠り所にならず」という遺言を残しているとも言われています。
そんな燈明をともすには、かつては墓前燈籠が必要でした。
それは、墓地の広さが十分にあった時代だからこそ叶えられたのです。
しかし、今の時代、そこまでの広さの墓地を確保するのは容易ではありません。
結果的には、燈籠の設置を断念するしかなかったのですが、それを解決したのが「遺恩®」外柵です。
■門柱と燈明立が一体になっているので小スペースの墓地でも設置可能。
■防風扉が付いているので風で火が消えない。
■掃除用具などの備品収納可。
当然のことながら、加盟店契約と費用が発生しますが、他社とは違う提案ができるという強みがあります。
納骨室に水が入らないお墓「信頼棺®(しんらいかん)」
こちらは、今この記事を書いている当社第一石材が開発し、特許・実用新案登録を有する新構造の墓石です。
日本全国ほとんどの地域の墓石の納骨室内に水が入ることは、石材店を営んでいる皆様方にとっては周知の事実かと思います。
そして、この事実は消費者の知らない私たち業界の秘密ごとでもあります。
●納骨室内に水が溜まり、お骨がプカプカと浮いている光景も目にしました。
●虫が棲みついたり、ハチが巣を作ったりすることもめずらしくありません。
大切な人のお骨が水浸しになっていたり、ハチがブンブン飛び回るところに納められているのを、もし消費者が知ったとしたらどう思うでしょうか?
- 入ったり溜まったりしている水はいずれ抜けるので気にならない。
- お骨になったご先祖様は溺れることはないので問題ない。
- ハチミツがタダで採れてラッキー!
なんて、思ってくれるでしょうか・・・
ほぼ絶対と言ってもいいくらい思ってくれませんよね。
石材店を営んでいる者はみんなそれをわかっているから、納骨日の前に事前にカロート内をチェックするのです。
そして、水が溜まっていたら汲みだす。
クモの巣があれば取り除くなどの作業を行うのです。
そんなお墓の水問題や虫問題を解決したのが「信頼棺®」なのです。
手前味噌ですが、極めて競合に強いアイテムです。
実際に当社が本格的に「信頼棺®」仕様の墓石の販売を初めてからの約3年間の統計ですが、お見積もり後の成約率は92%を誇ります。
つまり、100人のうち8人だけが「信頼棺®」ではなく、従来仕様の墓石を選ばれたということになります。
それよりも着目していただきたいのが92%という成約率です。
もし、あなたのお店が今現在でもこれ以上の成約率があるのなら、「信頼棺®」どころかどんな差別化アイテムも必要ないでしょうね。
「信頼棺®」は、石の使用量も多く加工や施工にも手間が掛かります。
コストが掛かる分、当然ですが販売価格も高くなります。
しかし、ほとんどの方は「信頼棺®」を選ばれます。
それほど、大切な家族のお骨が悲惨な環境下で納められているのが耐えられないということなのです。
「信頼棺®」も現在フランチャイズ加盟店を募集中ですので、興味がおありの方はコチラをご覧いただいたうえでお問い合わせください。
他社との競合に負けない勝ち残る石材店になる方法
ここまで、当社が実際に採用している差別化アイテムと、当社が開発したアイテムとをご紹介してまいりました。
理想は、何らかのオリジナルアイテムを自社で開発することです。
しかし、それにはかなりの費用と時間を要します。
また、
- 何をすればいいのか?
- アイデアが浮かぶのか?
- デザインなどのスキルがあるのか?
などの問題も出てきます。
そう考えると、取り急ぎは他社が開発したアイテムを利用するというのが得策でしょう。
今回の記事では、当社が実際に採用しているアイテムについてご紹介いたしましたが、すべてに掛かる費用を合計しても、パートさん一人も雇えないほどの金額にしかなりません。
しかし、問題は業界の体質です。
それは、コンサル・ノウハウ・販売権・デザインなどの「知的財産権」への支出を惜しむという点です。
それに加え、今のままでもなんとか食べていけているだけに、なかなか改革に踏み切ることができないのです。
消費者は極めて賢い生き物です。
どこで、お墓を買った方が得になるのかはわかっています。
それ以上に、人は誰しも損をしたくないのです。
それなら、あなたのお店でお墓を買う方が他の店で買うより絶対に得であるということを明確に証明する以外に競合に勝つ方法はありません。
まとめ
少々厳しい内容の記事になってしましましたが、今の世の中これが現実なのです。
一昔前のように、地元でコツコツと石材店を続けていればお墓が売れるという時代ではありません。
例外はありますが、一般的にお墓は一生に一回しか買いません。
今日は焼肉。
明日はお寿司。
みたいに順番は回ってきません。
他社で建てられた時点で即終了です。
あたなが生きている間には順番は回って来ないでしょう。
- 図面を描くのにも
- 見積もりをするのにも
- 商談をするのも
いずれも、手間と時間を要します。
他社に負けるということは、それらが一瞬で水泡と化すのです。
同じ手間と時間を掛けるのなら、高勝率で勝ち進んだ方がいいに決まっていますよね。
野球なら三割打者といえば「素晴らしい!」となるのでしょうが、私たちの業界では完全敗北を意味します。
最低でも70%以上の成約率は必要でしょう。
欲を言うならば80%超といきたいところです。
しかし、あなた自身が、「今のままでもなんとか食べていけるし。考えるのはもう少し先」と思われるのなら難しいかもしれません。
でも、あなた自身が、「未来に向けて自社を改革してみよう」と思われるのなら、私たち「信頼棺®」フランチャイズ加盟店本部はきっとお役に立てるでしょう。
興味がおありの方はまずはお問い合わせください。