消費者には人気!石材店にはイマイチの墓石「信頼棺®」とはどんなお墓?

のじま
今回のお話しは、この記事を書いている今から13年前の2012年(平成24年)にさかのぼります。
その当時の当社第一石材が提供するお墓は、腕の良い職人さんが丁寧につくった墓石を、しっかりと基礎工事を施した施工で建てることを基本とし、“震度7”に対応した地震対策もしており、「他の石材店さんと比較しても劣るところがない!」と、自信を持って商売をしていました。
そこは、今も変わりません。
また、お墓のデザインに関しても、どこかで見たことのあるような模倣ではなく、お客様と相談を重ねてオリジナルのデザインにてつくり上げていくことに力を入れていました。
ところが、お墓を建てるのは誰しもが初めての経験です。
一般消費者にとっては、明確な違いがわかりにくいことばかりかもしれません。
その結果、「他の石材店さんにお世話になります・・」という、当社にとっては残念な結末に終わってしまうこともあったのです。
大変良い評価をいただける場合の方が多いのですが、うまくいかなかったことが気になる性分なのもあり、何とか改善したいと思っていました。
メリットをうまく伝えきれない力不足を、どこか感じていたのです。
転機はそのときに訪れました。
目次
納骨室に水が入らないお墓づくりのきっかけ
実は、日本全国のほとんどの地域のお墓は、カロート(納骨室)の中に水が入ってしまう構造なのです。
「そんなはずはない!」と思われるかもしれませんが事実なのです。
ひどい場合には、カロート内に水がたまり、お骨がプカプカと浮いていることもめずらしくありません。
また、入るのは水だけではなく、クモやハチが巣を作ったりもします。
これは、墓石業界に従事している者ならば誰もが知っている、周知の事実です。
そんな中で、ある日突然、当社に来られたお客様(仮称:Fさん)から、
「お墓の中に絶対に水が入らない構造にしてほしい!」
というご要望を受けたのです。
Fさんは、いろんな石材店を回っては同じ要望を伝えてこられたのですが、良い返事をする石材店はなかったようです。
その後も、いろいろと調べて当社に来られたのです。(実は、当社に来られるお客様に多いタイプなのですが・・)
墓石業界は、私の知る限りですが、「それ良いですね!やってみましょう」となる人は、お世辞にも多いとは言えません。
ホンの少しのひと手間でさえ、惜しむような人が多いと感じることもあります。
Fさんの話を伺ったときに、「確かに二つ返事で対応する石材店はないだろうな・・」と、直感で感じました。
北陸地方の一部では、お墓の中に水が入らない構造があることをお客様は知っておられました。
そんな構造のお墓があることは私も知っていました。
しかし、その地域は日本で最も大きなお墓で有名なところですし、近畿地方は全国的にみるとお墓の小さい地域ですし、大切なお骨を納める方法も違えば、地域の風習など考え方の違いもあります。
お客様の要望をカタチにすることを仕事のやりがいと私は考えているのですが、長い目で見た場合に、Fさんのためにならないのではないか?という考えも頭をよぎりました。
そして、私はFさんに「お墓の中に多少の水が入るのは構造上仕方がないのです」とお答えしました。
しかし、Fさんの熱意は、並大抵のものではありません。
当社に来られた経緯も、「何とかしてくれるかもしれない!」という期待を持って来られたのも痛いほど感じました。
「やはり、お断りするわけにはいかない・・」という気持ちが私の頭の中で勝ちました。
元々、お客様の要望を可能な限り叶えることができる石材店を目指し、第一石材を開業したのですから、当然のことなのですが、それでもそのときはずいぶん回答に迷ったのです。
そこから試行錯誤の繰り返しで、ようやく完成したのが、今や当社の看板商品となった“納骨室に水が入らないお墓”「信頼棺®」の始まりです。
おそるおそる案内を始めた新構造墓石「信頼棺®」
納骨室に水が入らない新構造墓石「信頼棺®」で、お墓をおつくりさせていただいたFさんには大変喜んでいただきました。
しかし、この新構造のお墓が多くの方に受け入れられるか?と考えると、これまでの経験から考えても、「たぶん受け入れてもらえないだろう・・」と感じました。
完成度は申し分なく、従来の仕様と比較しても段違いに良くなっている念入りな仕様なのです。
けれども、お墓が建ってしまうとお客様から見える違いは、お墓の一番下の土台となる「芝台」と呼ばれる部分が、四つ合わせでなく一枚の石でつくられているぐらいなので、多数ある「信頼棺®」の構造とメリットを理解していただくのは難しいと思っていました。
また、お墓というのは「保守的」と言いますか、伝統や風習などの影響が色濃く反映する面があるので、これまでの仕様とまったく違うということに抵抗を示される方も多いだろうとも感じていました。
とは言っても、苦労して開発した新構造なので、本当に良いお墓を求めておられると感じたお客様だけに、「こんな仕様もあるのですけど・・」と、おそるおそる案内してみると、ほとんどの方が「これ良いですね!」という反応を示されるのです。
正直言うと予想外でした。
「こんな仕様にしたら価格も高くなるし必要ない!」とお断りになられる方が圧倒的に多いと思っていました。
当社は、決して価格が高い石材店ではないのですが、激安石材店でもありません。
本当に良いお墓を適正価格で販売する方針なのですが、それでも激安石材店と比較して価格が高いという理由で、他の石材店さんを選ぶ方がいたのは事実です。
それゆえに、わざわざ念入りな仕様にして価格が上がるのは、経営面から見ても正しくないとも考えていました。
私の頭の中には、当社ではなく他の石材店さんを価格で選ばれる方が一定数いるということが強く印象に残っていたのです。
そういうわけで、おそるおそる案内を続けていたのですが、予想に反してお客様の反応は大変良く、「これは当社の独自の強みとなるかもしれない・・」と徐々に手応えを感じ始めていました。
「信頼棺®」に対するお客様の意外な反応
適正価格で最高のお墓をお届けするのが、創業当初から続けてきた経営方針ですので、当社に来られるお客様に受け入れていただけるのは、ニーズに合っていたと後から気づいたのです。
そこで、当社は営業方針を大幅に転換しました。
もちろん従来からの取り組みをやめるわけではなく、お客様により魅力を感じていただけるよう、「信頼棺®」を前面に押し出すことにしたのです。
すると、お客様が当社に来てくださる理由が以前と明らかに変わってきました。
以前であれば、他の石材店さんと価格面だけで比較される方が多く、相見積もりとなっていたのが、価格だけで他の石材店さんと比較される方が減ってきたのです。
逆に、相見積もりの結果、当社の方が価格が高くても選んでいただけるお客様が増えたという嬉しい逆転現象です。
そして、何よりも「信頼棺®」を指名買いしてくださるお客様が多くなり、当社のある神戸市近郊の方だけでなく他府県からのお客様も大幅に増えてきたのには驚きですね。
ようやく気づきました。
「ニッチ戦略」になっていることに・・・
気づけば自然とできていた石材店のニッチ戦略
「ニッチ」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
「隙間」という意味ですね。
世の中のヒット商品などの中に、ニッチを狙ったと言われるものがたくさんあります。
ある商品と別の商品では満たされない部分を狙ってビジネスをするというものです。
例えば、高級食パンが流行った時期がありましたよね。
食パンという身近で安価なものを、贅沢な材料を使って作った食パンを丁寧な包装で提供し、倍以上の価格で販売した結果、大ヒットして行列の店となっていました。
しかし、残念ながら、フランチャイズや他の競合などで一気に店舗数が増えてしまい、ニッチではなくなり採算が合わなくなったお店が続出してしまったようです・・
簡単に真似することができたのも良くなかったのかもしれません。
ニッチというのは、売れすぎたり有名になるとダメな小さな市場なのです。
そのため、ニッチ戦略は中小企業に向いていると言われています。
さて、石材店では、そのニッチ戦略は使えるのでしょうか?
当社の考えとしては、「絶対に使わないとダメです!」と今は声を大にして言えます。
実は、当社も狙った訳ではなく、後でニッチ戦略ができていることに気づいたのですが・・
ニッチ戦略にはさまざまな考え方があるのですが、当社の「信頼棺®」は最低でも次の2つが当てはまります。
市場が小さいから大手石材店が取り組もうとしない
当社にとっては、「信頼棺®」は看板商品となり、ありがたいことに一石材店としてビジネスが成立しています。
しかし、全国に支店がある大手石材店さんからすれば、当社の売り上げなどはおそらく眼中にないでしょうし、ライバルとも思われていないと感じます。
大手石材店さんにとっては、いかに自社の売り上げと利益を効率よく伸ばすことが大切なので、わざわざ非効率で企業としては魅力のない小さい市場に参入してくることはないのです。
今の時代なら、樹木葬墓地の開発をする方が、よほど魅力があるというわけです。
先述の高級食パンですが、誰もが知っている大手のパンメーカーが、少し高級な新商品ぐらいであれば出したかもしれないですが、同じ路線にはいきませんでしたね。
それは、自分たちの本来のビジネスを変えてまで、取りに行く市場ではないからです。
いつでもどこでも買えるパンの一番大きな市場を抑えているわけですから、そこでより売れる商品を考え続ける方が、はるかに大きな利益に結びつくわけですからね。
同業他社がやりたがらない!手間のかかる構造
まず、「信頼棺®」の構造は、従来構造の墓石より多くの石を使いますので価格も上がります。
そして、細かく念入りで精度の高い加工が求められるので、加工にも手間がかかります。
国内加工の場合は、加工内容により細かく価格が設定されているので、凝れば凝るほど価格は高くなりますし、中国加工の場合は従来は定額でしたが近年は追加料金が必要になってきました。
また、従来構造の墓石より石の量も増えて重くなりますので、墓石の下にある基礎工事もより強固にする必要があります。
当社は、墓石業者にはそう多くない建設業許可を有しているだけに、元より基礎工事には万全を期しておりますが、「信頼棺®」仕様でお墓を建てるにあたり、さらに鉄筋の配筋方法やコンクリート強度の質を上げ対応しております。
少しだけ話は変わりますが、墓石業界においては、他店のアイデアやデザインの無断盗用とかは、お恥ずかしい話ですが日用茶飯事なのです。
当社はやったことはありませんが、墓石のデザインなどは何度も盗用された経験があります。
それも、デザインの肝となる部分が理解されていないレベルの低いパクリです。
そんな石材店が建てた無断盗用のお墓を見て本当に残念な気がしました。
そして、このレベルの低い無断盗用で建てられたお客様が何より気の毒に思えたのです。
この「信頼棺®」も同様に、無断盗用される気がしましたので、この構造を特許登録をして「今度は絶対に盗用させない!」と対策をさせていただきました。
ところが、そんな心配をする必要はほとんどありませんでした。
簡単に他社の知的財産を無断盗用するような石材店にとって、見た目にほとんど差がなく手間とコストがかかる仕様など、自分たちの売上に何一つメリットがありません。
私の知る限りですが、「信頼棺®」を無断で勝手に真似をして建てた石材店はないはずです。
他の石材店さんが、「面倒なのでやりたがらない」と気づいたのも、少し時間が経ってからでした。
予想もしない同業他社様からの高評価
「信頼棺®」が軌道に乗り始めたころに、親しくさせていただいている石材店さんからうれしいお話がありました。
「信頼棺®」の技術を使わせてほしい!という内容です。
いわゆる、フランチャイズ化です。
正直、驚きました。
うれしかった部分もありますが、心配な面もありました。
親しくさせていただいている石材店さんは、お互いに気心が知れている仲で信用できる方たちです。
そして、皆さま素晴らしい良いお墓を建てる同業者さんです。
そのような方々から、「信頼棺®」に対して高い評価をいただけるのは、うれしくないはずがありません。
また、きちんと筋を通してくれることで、その方々に対する信用もさらに増しました。
しかし、その方々は信用できるのですが、広いようで狭い業界ですので、先に申し上げたように他店の模倣や盗用などは日常茶飯事の墓石業界です。
どうしても嫌な展開が頭をよぎったのです・・・
少し悩んだのですが、「より良いお墓が増えて、より多くのお客さんが喜んでくれるなら、その方が良いだろう!」と「信頼棺®」をフランチャイズ展開することを決意しました。
そうすると興味を持ってくださった同業の石材店さんから声がかかりますし、こちらからも興味を持っていただけそうな石材店さんに連絡を取ったりしてみました。
ところが、ほとんど石材店さんが良い反応をされないのです。
- ここまで手間のかかることを本当にやっているのですか?
- まったく採算が合わないので、良いアイデアですが採用できないですね・・
- メリットはわかりますが、お客さんに出す価格が高くなってしまう・・
そこで改めて気付いたのです。
「信頼棺®」は、は同業者からすると、やりたがらない面倒くさいお墓なのだなと・・・
「面倒くさい」よりも「顧客満足」優先の経営方針
当社は石材店ではありますが、自社で墓石をつくっているか?といえばやっていません。
国産墓石に関しては、日本三大石材加工地の一つである、香川県の「庵治・牟礼」という地域にある石材加工工場に製作をお願いしています。
外国産の墓石に関しても、世界最大の石材マーケットである中国福建省に数ある石材加工工場の中から、極めて高い加工技術の工場を厳選して製作を依頼しています。
そして、お墓を墓地で建てるときも、腕利きの職人さんを抱える協力会社さんに施工をお願いしております。
つまり、代表である私を含めた当社のスタッフは、現場監督を除き、墓石をつくったりお墓を建てる実際の現場作業はしないのです。
ここにも「信頼棺®」を当社が推し進めるうえで、意外な理由があったと後で気づきます。
実際の現場作業をしないわけですから、手間と時間がかかると頭でわかっていても、「より良いお墓を建てるためにやるべき!」という気持ちが勝つので、たとえ無理難題であっても職人さんに依頼できるのですね。
もし、私が実際に工場で墓石をつくったり、墓地でお墓を建てる職人であれば、ここまで手間のかかる仕様を推し進めてこなかったかもしれません。
当社が墓石の製作を依頼している国内の石材加工工場の会長さんは超一流の職人さんで、本当に妥協を知らない方で、絶対に間違いのない製品を常にご提供いただけるので、絶大な信頼をおいております。
そんな会長さんが、「信頼棺®」の設計図を見て「ここまでやる必要あるのか?」と冗談半分で言われました。
いろんな解釈ができると思いますが、この会長さんの言葉は、さらに私を確信させる言葉になりました。
この人が、そこまで言うのなら間違いない仕様だと・・・
また、墓地でお墓を建てる施工を依頼している協力会社の職人さんも、普段は何も言わずに黙々と作業に取り組んでいただいているのですが、墓地での施工を見学に来られたお客様が「この工事は職人さんから見て十分に念入りだと思いますか?」と素朴な質問をされたのです。
それに対して「やり過ぎ!ここまで必要ない!大変!」と笑っていました。
もし、私が現場で作業をする職人という一面があれば、頭だけではなく身体や気持ちまで大変な、手間と時間がかかる作業になってしまうと、この仕様の継続はなかったかもしれません。
私も頑固で職人気質な性格の一面はありますが、お客様に良いものをお届けしたいという気持ちが強かったのか、つくる側の気持ちをあまり考えていなかったというわけですね。
2025年2月現在で、「信頼棺®」を正式にフランチャイズ契約をしていただいている石材店は、当社以外に6社のみです。
石材店さんの経営の方針は様々ですが、営業から現場の作業まですべて1人でやっている石材店さんもあります。
そんな石材店さんが、お客様のために「信頼棺®」を採用したいというのは、手間暇を惜しまずに本当に良いお墓を提供したいという気持ちの表れだと思います。
もちろん、他の石材店さんも同様です。
「本当に良いものを提供したい!」という気持ちがなければ、こんな手間暇とコストがかかる仕様を採用することはできません。
この「信頼棺®」のフランチャイズの事業はビジネスではありますが、お金儲けというより技術や情報をお互いにシェアしながら、たとえ手間がかかっても本当に良いお墓をお客様に提供したい石材店さんだけの集まりになっています。
そういったことが原因で加盟していただける石材店さんが、あまり増えないのかもしれませんが・・
異業種から学ぶニッチ戦略
ある日のテレビで、とても繁盛しているうどん店が紹介されていました。
営業時間は11時半から3時間程度で、ランチタイムのみの営業です。
お客様は、「夜も営業して欲しい!」「もっと頑張って欲しい!」とリクエストされていましたが、店主さんは優しい笑顔のまま何も言われませんでした。
しかし、ランチタイム終了後の店主さんの仕事ぶりが紹介されると、予想をはるかに上回る店主さんの努力とお客様への想いに驚かされました。
まず、ランチタイムが終わると翌日のランチタイムの仕込みが即座に始まります。
業務用の既成材料などは一切使わず、手間暇かけて丁寧に一つずつ作っていき、その日の仕込みが終わるのは、なんと日付が変わった頃なのです。
そして、帰宅して4時間ほどの睡眠を取り、再び早朝の5時頃から仕込みの続きが始まります。
麺はもちろん手打ちですし、お出汁も丁寧に取ったものです。
前日からの仕込みが終わるのは営業時間が始まる直前です。
ほとんどのお客様は営業時間中しか知らないのですが、この店主さんは営業時間の5倍近い時間を掛けて仕込んでいたのです。
営業時間が始まるとアッという間に満席となり、前日から15時間ほど掛けて仕込んだ材料がお客さんの笑顔と共に消えていき売り切れとなります。
「この店で食べると他の店では満足できない!」
「この価格でこれだけの内容を食べられる店は他にない!」
絶賛の嵐でした。
店主さんの努力が報われる瞬間ですね。
従業員はランチタイムのパートさんのみで、後の仕込みのほとんどを1人でやっておられました。
「なぜ、このような営業になったのか?」と問われると、店主さんは、「開業当初はお客さんも少なく、少しでも多くのお客さんに来て欲しくて、来ていただいたお客さんに少しでも喜んでいただきたいと思っていたら、気がつけば今の営業になっていました・・」と笑っています。
大きなお店ではありませんし、決して上手な商売をしているとは言えないでしょう。
見る人が見れば、もっと効率よく儲ける方法があるのに・・と思うのではないでしょうか?
しかし、個人的には、上手な商売ではないかもしれないですが、正しい商売をしていると感じました。
店主さんは気付いていないかもしれないですが、これも立派なニッチ戦略になっているのですね。
大手のチェーン店などは、このお店の売り上げが欲しいとも思わないでしょうし、このお店のことをライバルとも思っていないでしょう。
効率よく自分たちの売り上げや利益を伸ばすことと真逆のことをやっているわけですし・・
また、個人でやっているお店であっても、ここまでやれる人は多くないはずです。
同じことを求められても、「出来ない!」「採算が合わない!」答えるお店がほとんどでしょう。
そして、無我夢中でやり続けた結果は、誰も真似できない店となったわけです。
素晴らしいニッチ戦略ができているのです。
まとめ
今回の記事は、消費者には人気だが石材店にはイマイチの、特許・実用新案登録構造墓石「信頼棺®」とはどんなお墓なのか?についてお話しさせていただきました。
- 大手石材店が取りに行かない!
- 同じ規模の同業他社がやりたがらない。
- 継続して独自のポジションをつくる。
当社は、今後もこの方針を変えることはありません。
もちろん、先ほどご紹介したうどん店さんほど、当社がやっているとは申し上げるつもりはありませんが、石材店の経営者としては、店主さんの気持ちは痛いほど理解できて、共感できるものがあったとだけ言わせていただきます。
少しでも多くのお客様に、本当に長年にわたり継続できる満足感を提供させていただくにためにはどうすれば良いのか?ということを考え続けて、お客様と接しているうちに出てきた答えが現在の当社の経営方針になっています。
お金儲けということだけを考えると、もっと上手にやる方法があることは知っています。
しかし、それではお客様に十分に喜んでいただけないと私は考えています。
「なぜそこまでやるのか?」と問われると、お客様に喜んでいただきたいだけなのです。
この気持ちが不思議と年々強くなっており、信じていただけないかもしれないですが、「お金儲けより大切」と本気で考えているのです。
当社が考える、絶対に必要と思えるものを揃えて、外から見えない部分に時間と手間を掛けることが、お墓が建ったときだけの満足ではなく長年の継続になる。
それを喜んでいるお客様を、とにかく一人でも多く増やしたい。
本当に、それだけなのです。